Overtake! 〜追い越される幸せ〜
Introduction
私が公民館報を編集する仕事について、その中で公民館と併設している図書館分館とそこで働く委託スタッフと接点ができ、
・私がチラ見した「ベストセラー」重視・偏重1
http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20120520/1337516679
本館の正規司書による新刊「情報提供」「本の案内」のヒドさに呆れ、よせばいいのに「分館」のマネージャー@委託業者に記事のさしかえを「お願い」したことは、
・図書館員リクエストアワー
http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20120605/1338901480
に書いたとおりです。
初回は、正直いってお世辞にもホメられた内容ではなかったから、相手から“評価・コメント”を求められたときには、
「サンキュー、サンキュー! ウエルダン、ウエルダン! ユーよくやりましたネェ」
と“激励”への“すりかえ”でゴマかしたのですが…
回数を重ねる(と、いっても3回目ですが…)たびに、「成長」に目を見張らされます。
その成長は原稿にとどまらないようです。傍目に見ても彼女は
- これまでになく自信に満ちた表情でカウンターに立ち
- 司書たる矜持と同時に、個々の利用者に「謙虚」「自然体」をもって対応し
- おすすめコーナーやデコレーションも手掛ける
等々、枚挙にいとまがありません。
経験の長さだけでは育たないもの
私からかねてより、日本図書館協会とか問題研究会とかが
“専門性の蓄積”
に
“長い経験”
を必要としていることをイイワケにして「指定管理者制度」などを反対しているのを苦々しく思っていました。
豊富な経験の貴さを否定するつもりはありません。
「司書にとって本当に必要なものは何か?」
といえば、本人の心がまえとかモチベーション、自己研さんによるところが大きいと思いますが、「老害」は自分たちの“聖なる職場”としての図書館を、自己防衛・既得権護持の“世俗臭プラス加齢臭プンプンの職場”にかえてしまったからです。
まぁ、経験の長さとか蓄積は必要ですが、それをタレ流してきた人もずいぶんいたようですし、労働運動・専門性の確立に力を注ぐあまり実践とかをおろそかにしていた方々も(以下略)
図書イチ!
で、私と言えば、何もしちゃいないワケなんですよ。いちばん最初に
- 利用者を「群」としてとらえるな、老若男女あらゆる人をそれぞれイメージする。
- 次に、各階層とか職業・在学それぞれの方が、何に関心を寄せたり、問題意識を抱えていたりしているかを想像する。
- そのためには、社会全体がどのような問題が重要視されたり、興味を惹いたりしているか、把握することも大切。
たったの3点ごくごく当たり前なことをいってだけ。
いま、彼女から助言だのコメントなどを頼まれても、私は
“自分にはもう語ることはない”
と、白状しなければならないでしょう(もっとも、熱く語ることは、正直イッパイあるけどね!)。
あとは、
“この図書(分)館じゃ、君がイチバン”
とつけくわえることくらい。
若い者が司書の屍たる私に追いつき、追い抜き、颯爽と進んでゆく。そんな光景を見ることができる、私のああ、なんと喜ぶべきことか!