フェルメールから考えたこと

フェルメール2連発

さて、前回に続いて、今回は

・ベルリン国立美術館
 http://www.berlin2012.jp/tokyo/

の感想など…

会場は、東京都美術館にくらべてかなりすいてました。
ちなみに、この日の上野観客動員数は
上野の森(ツカンカーメン、40分待ち)>東京都美術館(5分待ち)>国立西洋(待ち時間なし)
だったようですね。
東京都の「耳飾り」が展示の中でVIP級、破格の扱いであって、それだけにスタッフに「押し」をくらう羽目になりましたが、幸いにして、「首飾り」は展示品の中でオンオブゼムの扱い、ゆっくりと眺められます。それだけに深く観賞できたような気がしました。
主人公の女性そのものは、正直インパクトに欠くようです*1
なぜなら、「首飾り」は「光」に満ちているからです。
机の上に置かれた東洋の陶磁器。それが実物以上にえもいえぬ味わいを出していることです。

私はなぜ「スタバ」に行かないのか

ハナシかわって…
ここ最近、スターバックスに行ったことがありません。
理由は、器が気にいらん、というささいな理由。
あと、もうひとついえば近所にコストコホールセールが出来てから妙にスタバに割高感を感じてしまっているからですね。
タンブラーはマニアの気持ちもわかるけど
“お持ち帰りになってね”
という重圧を感じるし、マグカップもマニアは喜ぶだろうが、私はすくなくともあの造形に“こだわり”とか“芸術性”を感じることはできません。ディスポーザブルのカップなどもってのほかだし、チェリーパイがどんなに美味くても紙皿とプラスチックナイフ&フォークでは味気ないものを感じます。
その点、近所の咖啡珈琲なるお店は大変良いですね。
入店すると、“氷をおしげもなく入れたお冷”とおしぼり。例によってホットケーキを注文。このお店のホットケーキは注文を受けてから一枚一枚丹念に焼くので時間がかかるのです。
もちろん、コーヒーも注文します。このコーヒーも豆から挽いて出すわけですが、ホットケーキの焼き具合のタイミングをはかって供されます。
で、しばらく待つと

登場です。
ホットケーキの外はサックリ、中はふっくらとしています。
ここでの主役はコーヒーカップ。一番安い器のものでもノリタケ・ボーン・チャイナ。高いのになると手がふるえるようなマイセンが出てきます。
コーヒーをすすり、ソーサーに置くと“カチャン”と、いい音がします。至福ですね〜

図書館にスタバはなじまない

さて、武雄の図書館にスタバ出店ですね。
単純によろこぶマニアとかもいらっしゃるようでしょうから、結構な話です。
だが、かの地は唐津焼伊万里(有田)焼などの陶磁器が有名な場所です。
わざわざ東インド会社を通じて陶磁器を入手したフェルメールの時代の人々なら仰天しますね。

文化の創造と模倣

今回、フェルメールを観たとき、芸術は「表現の自由」だけでなく「自由貿易」も大きな影響力をもっているのではないかと思いました。「首飾り」の陶磁器しかり。「耳飾り」の「青」を表現するラピスラズリしかり。
その点、武雄のスタバ出店は「模倣」であり「もちこみ」であります。
そこから「文化」が生まれるとは、私は思いません。

*1:「耳飾り」がセンターポジションなら、「首飾り」はギリギリで選抜メンバーじゃないかと思う