「東京電力」の株主総会に出席してみるか?

ブラック会社の株式を保有しているが

図書館司書であったと同時に経済学の徒である私ですが、こと個人投資に関する限り、「武士の商法」ならぬ「司書の商法」という言葉がピッタリ。実に芳しくない結果ばかりです。
実をいいますと、今やわが国を代表する「ダーティーカンパニー」として扱われている観がある、「東京電力」の株を数百株ですが、保有しております。いわゆる「投機」ではなく「資産株」として所有していまして、毎年「お中元」と「お歳暮」の時期には「配当金」が配られていました。個人的には、会社の経営、わけても原子力のことなど正直どうでもよく、気になるのはむしろ原油価格が高騰していないか、といったことぐらいでした。
周知の通り、先の大震災とそれに伴う原発事故により東電の株価は1/10以下にまで下落してしまいました。ほんの数カ月で私の“資産”はあっという間に目減り、大損害でした。
もちろん、東日本震災や原発事故(風評被害含む)で被害に遭われた方々のことを思えば、グチを語ることすら不謹慎であるとも思っています。

総会通知届くが

実はいままで「株主総会」なるというもの、一度も参加したことがありません。
しかし、今回の通知をみて、参加してみようかと考えています。

・第87回定時株主総会ご通知
 http://www.tepco.co.jp/ir/soukai/pdf/110610_1-j.pdf

を、拝読しますと“あの”会長さんも役員改選の対象になっているんですね〜これにはおどろきです。
ちなみに、取締役候補者17人プラス監査役2人の所有株式の数を合計すると…
317,871株!
お一人様平均、16,730株です。一年前なら4,000万円以上、現在でも約315万円の株を各々お持ちです。ヤキモチやくつもりはありませんが、庶民感覚からすると、原発賠償金の一時金100万円の3倍をこれらの方々がお持ちなのです。それはそれで平時ならともかくとして、今のところやりきれない気分は募ります。

東日本地震はシカト

実は、同じころ、やはり私が株を持っている「東京急行電鉄」の株主総会通知も届きました。

・第142期定時株主総会招集ご通知
 http://www.tokyu.co.jp/ir/upload_file/top_01/9005_2011060613502401_P01_.pdf

同梱の「事業報告書」には次のとおりあります。

当社では、「安全の確保」は鉄道事業の最大かつ最重要の、お客さまに対する責務であるという認識のもと、経営トップから事業第一線の従業員まで一体となって、安全マネジメント体制の強化に努めております。このたびの東日本大震災に際しては、地震発生直後から、車内や駅にいらっしゃるお客さまの安全と輸送サービスを確保すべく、迅速な対応に努めました。具体的には、東急線全線の施設の緊急点検を行い、当日中に運転を再開し、翌朝まで終夜運転を実施いたしました。

鉄道事業者としての誇りと実績が感じられます。
あの晩、東急は東京メトロなどと連携して、
「最後のお一人まで運ぶ」
ことを広言し、事実終夜運転で渋谷〜横浜の間、輸送に徹しました。私の知人でも、東急のおかげで「帰宅難民」を免れた方もいます。某国有鉄道とは大違いです。

「東電」の株主総会は苦難?

さて、株主総会ですが、かなりの紛糾が予想されます。おそらく愉快ではない経験が予定されます。
ただでさえ、不快指数がうなぎ登りの日々ですが、東電は「節電」のため空調を切り、ムシ暑い、メモも取れないくらい暗い会場を用意することでしょう。スーツにネクタイを着用した紳士株主も多いでしょうが、社員は「クールビズ」しています。ひな壇のお偉いさんはトイレに行くふりをしてエアコンの効いた「控室」でタバコふかしたり冷茶でクラブハウスサンドイッチで一服、というのも想像できますし、セキュリティを言い訳に手荷物検査やボディーチェックまでやることでしょう。
でも、震災で苦労されている方のためにも、ぜひ出席して聞き耳たててきようと考えています