分科会の困った人たち

最近、脳味噌だけでなく目もわるくなってきたらしく、新聞等で話題の「JAL再建問題」の見出しが「JLA」に見えてくるわけだが…

で、図書館大会のことだけど、申し込んでみてもまだまだ日があるわけで、そのあいだ申込者だけのSNSみたいなものでもあれば楽しいのにねぇ…

で、この数日、図書館大会をはじめとする「図書館人の集まり」についていろいろな声を耳にしたのでまとめてみたい。

・前向きな委託の話をしよう。
http://d.hatena.ne.jp/xiao-2/20091001
id:xiao-2さんの発言

数年前、とある図書館系の集まりに行った。テーマは指定管理者。最近制度を導入した図書館の職員さんが事例報告をされていた。その図書館では利用者アンケートの結果、導入後の方がサービスの評価が上がったという。

 すると質疑応答で、他の図書館の人が挙手して「評価が上がったというけれど、以前のサービスのレベルがよほど低かったからじゃないか」という趣旨の発言をされた。

 確かにそういう見方もできる。きっとその人は自分の図書館のサービスにとても自信があって、こんなに頑張っているのに委託なんかされてたまるか!と思っていたのだろう。

 だけど、それって何だかなぁ、としらけた。せっかく当事者の話を聞けるんだから、どうせなら情報収集して帰ればいいのに。成功の秘訣とか苦労とか、いくらでも聞くべきことはあるのじゃないか。第一、反論するにも相手が違うでしょう。


 自分が見た集まりがたまたまそうだったのかもしれない。むしろそう思いたい。


・四の五の云ってたら、明日で締め切り>>>図書館大会第2分科会「図書館界ノ興廃コノ分科会ニアリ」 - 不良司書のなりゆき日記
http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20090929/1254227083
でのbukuさんのコメント

内容はとても大切な図書館のあるべき姿についてのはずなんですが、それこそ指定管理制度はアクみたいな対立軸が初めからあって・・利用者のことはどうなっているんだろう。なんか利用者サービスが低下するから指定管理者制度はだめだみたいな先入観で議論が深まっていなかった印象です。つまり誰のための大会なのか考えさせられてしまいました。

同じくid:wackunnpapaさんのブクマコメント

“単純な職制別・業態別の単純な対立で、この種テーマを論じることは無意味であるだけでなく、有害である。”それがわかっているひとが,どれだけこの業界にいるのか不安


実は小生もずいぶん前に図書館大会のとある分科会を訪れたし、また同種集会などに顔を出す機会が多いけど、たいていの場合、「質疑応答」でよくない例を見ることが多かった。講師・発表者の発言内容からも、会の趣旨からもズレた独りよがりの発言をして、司会・登壇者を困らせ、会場をうすら寒くさせて、本人は意気揚々と満足している場面をあきるほど見た。
よくないことに、この種「困った人たち」が負のオーラを撒き散らすのが最後の「まとめ」の場面だけに、「終わり悪けりゃすべて悪い」感じで帰宅することになる。

同業者としてはイヤだね、こりゃ。ましてやbukuさんの

大枚をはたいて参加した割にはさびしい思いで一人帰ってきました。

心中は察するに余りある。

ただ、一応図書館界の名誉のためにも言っておきたいんだけど、
「困ったひとたち」はごくわずかですよ。目立っちゃっているから会場全体そんな雰囲気にみえるかもしれないけどねぇ…

でもいやだな。「困ったひとたち」のせいで、図書館人全部が白い眼でみられるのは。
1985年10月14日、阪神タイガース優勝の日に、一部ファンがカーネルサンダース人形を道頓堀川に投げ入れたがために、在関東の心ある阪神ファンはずいぶん肩身のせまい思いをした。いまなんとなくそれを思い出している。


今回の分科会では、職員問題等、これからの図書館界の在り方を考える重要なものであるが、それだけに「困ったひとたち」が質量ともに増大しそうな気配がある。が、なんとか分科会の目的である「共通理解」づくりのために参加者全員の協力を望みたい。

諸問題を「対立の図式」で考えることの愚は、わが師id:argの、
・2008-09-14(Sun): 全国図書館大会に向けて−参加者の方々に望むこと
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080914/1221397659
において述べられている。少し長くなるが、引用さていただきたい。

よくシンポジウムが終わると、結論が出なかったという声を聞く。もちろん、結論が出ることはそれはそれで望ましい。だが、仮に結論が出なくても互いの相違点を認識できれば、それはそれで上々の成果と思う。上に書いたように「互いの間にある認識の隔たりのその距離感を知ること、違いを知ることは相互理解への第一歩である」ことに思いをいたしてほしい。

もう1つの望みは、全体討議に積極的に参加することである。やみくもに発言すればいいというものではないが、まずは積極的に発言してほしい。その際、個々人の私的な思いを述べるのではなく、各講師が相応の時間をかけて準備してきた報告や発表の内容を踏まえて発言してほしい。また、それまでの文脈と関係しない話題に転じてしまうのではなく、他の参加者の発言を受けつつ流れを意識して発言してほしい。

で、ちなみに私にできることといえば…

当日はなるべく早く会場入りし、ポールポジション(最前列の壇に向かって左側)の席を確保し、「困ったひとたち」にガンとばしてやろうと思っているんですケド…