12/29追記分

あれあれ、意外な反響。ちょっとうれしい誤算。
ブクマコメについて、当方の説明不足を感じましたので補足したいと思います。

id:Guroさん
日々アップデートする件名について。マジレスするとTRCでも件名新設したら遡及してます(過去本にも付与し直す。あくまで目録上わかる範囲だが)。メンテデータを現場がどこまで取り込んでいるかは別の話なのが悲しい

誠にご指摘のとおり、TRCがデータを遡及して更新していることは、承知しております。ただし現場は過去本を遡及してまでデータを変更してはいません。ウチのように新刊全件マークを毎週更新するタイプの館はそのまま使用します。いったん、取り込んだデータを変更するには、パッケージソフトの出来次第なのでしょうが(参考までに何年か前、「ハンセン病」について「らい」の件名を修正したことがありましたが、その時、ウチの館はSEさん頼みの大がかりな作業になった)、まぁ、Guroさんが悲しむような現状ではあります。
同時に

  1. 図書館員の仕事の根幹をなす「図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること(図書館法第三条第二項)」が、MARC作成機関+ベンダー任せ(業務委託)になっていること
  2. そのため、件名標目に対する意識・関心・知識が希薄になっている

ことがわかります。
また、

id:shomotsubugyoさん
NII(旧なくしす)の主題標目(分類・件名)軽視(蔑視?)はいったいどこに起因するのだろうね、ってか目的意識の欠如なんだよなぁ… 図書館固有のメタデータ規則なんてリファーするためのものでしかないのに

う〜ん、自分ムラの小規模図書館員なので、すいません、コメントできないわけですが、同時に日本図書館協会件名標目委員会(http://www.jla.or.jp/bsh/index.html)の遅滞ぶりを指摘すべきと存じます。
基本件名標目表第4版』より10年が経過しているにもかかわらず、全くの手つかず状態(1998年〜1999年刊行の資料を対象とした『基本件名標目表第4版』標目追加第1次400件あまりがいまだ「案」の段階)というのはひどい。それでも、小生のような現場が不自由していないのは、ひとえにNDL様、TRC様の賜物といえます。

で、このままでいいのか。
公共図書館は使いやすいOPACを提供しなくてはならないと思います。今では話題がリコメンドの方へ向いていますが、「検索しやすいOPACを提供する」ことを第一目標にした方がいい。
そうなると、ファセット方式の実現が望まれますが、せっかくファセットを導入しても件名標目自体があまりにも古いままでは、意味がない。
小生が「Next−L」に関心薄いのも、
“新しい酒袋(パッケージ)に古い酒(メタデータ)入れてどうする!”
という思いがあるからです