「観光と情報サービスの勉強会(マレビトの会)」第1回目個人発表メモを公開させていただきます

「観光と情報サービスの勉強会」第1回目が17日(月)に、開催される運びとなりました。
一人3分間各自の研究テーマの発表とそれを受けた討論を行うものです。
テーマ、とまではまいりませんが、いくつか自分なりの視点を紹介します。

図書館の「盲点」と「気づき」

私は、昨年3月末まで図書館司書をしておりましたが、時代の流れ、というか諸般の事情により、現在は市役所でふつうに公務員をやっています。
そうすると、今まで見えてこなかったものが見えてくるわけですね。
ブログにも書きましたが、先日福井県立図書館をお邪魔した際、タクシーの運転手さんから
「パンがうまいので有名」
という、話を聴きました。
“パンが美味いか不味いか”
とうのは、図書館の本来業務とは直接かかわりがありません。しかし、理由はどうであれ、図書館にセールスポイントが増える、付加価値をつけることは、悪くない話だと思います。
面白いことは、件の図書館で働いている方(と、いっても私が存じ上げているのはお一人ですが)が、この「セールスポイント」なり付加価値をご存じでなかったことです。たぶん、旅行者たる私がタクシーに乗り、会話したことで「盲点」が明るみになったということです。そのような「盲点」しかも「セールスポイント」を発見し、情報の共有なり再発見するという効果が「観光旅行」にはあります。

行政&図書館のスタンス

次に、行政&図書館の在り方について考えてみます。
働いている自分がいうのも変ですが、行政のほとんどは当該自治体の住民対象が多くを占めます。
図書館は、地方自治法で定める「公の施設」です。
「公の施設」は同法第二百四十四条では
普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。」
と、あります。
今日たいていの図書館では、主たる奉仕対象を、住民(市民+近隣住民)としているようです。
行政も図書館も、基本「住民のための」事業ですが、その中で観光政策・サービスは異彩を放っております。
そのあたりから、観光を考えることで、地元密着中心の行政・図書館も自ずとスタンスを広げなければならない、広がるであろう、そこに期待を寄せています。

個々人として「語る」ことの意義

せっかくの観光資源なり「セールスポイント」があったとしても、売り込みを図らなければ「宝のもちぐされ」というものです。
図書館では少数派ですが、地方自治体ではTwitterを情報発信などに活用する動きがはじまっているようです。
しかし、「フォロワー」を思うように集められないなど、思うような成果が上げられらないケースも多いようです。
図書館員・役所の人間とも、自分の肩書やしがらみなどで、BlogでもTwitterでも、なかなか、「司書」「公務員」の仮面を外すことがない。公正・公平な当たり障りのない発言(いわゆる「お役所発言」)を心がけているために、読んでいる方としてはまったく面白くないワケです。これでは閑古鳥が鳴くことは無理ありません。
ともあれ、ICTわけてもTwitterなどのような「双方向性メディア」は地方自治体では苦手のようです。決して図書館だけが責められるワケにはいきませんが、なんとか「観光」というフラッグを一個人として掲げ、その経験をもとに、「公」の立場から観光・まちづくりにつなげていく方向を模索しています。

ほかにもいろいろありますが、今日はこのあたりで (^_^ゞ