いただいたコメントについて。スペシャリストとして、職員問題として…
昨日のエントリ
・これからの司書はスペシャリストの看板を捨てる覚悟がないとダメかもわからんね…
http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20100216/1266322574
について、setoさんよりコメントをいただきました。
コメント欄でのやりとりでもよいのですが、なかなか重要な指摘もありますので、ここに紹介し、あわせて自分なりの暫定解を書いてみます。
setoさんのコメント
はじめまして
非常勤さんの話はサラリーマンの愚痴と大差ないように感じられました。
上司がダメだからといってその業界全体がダメだと言う言い方をすれば、何を分かった気になってと呆れられますし、不満があるなら部下として提案するのも求められます。上司あしらいもね(笑)
また、司書講習の科目には経営論もありますし、予算の関係で少人数で切り盛りすることもありますから、私は既に司書はマネジメントを意識してると思ってました。
様々な分野の情報を扱う特質から、幅広い分野への好奇心が司書の素質と思っています。
司書でいうスペシャリストとは、特定分野や特化技術ではなく、利用者の求めにどれだけ答えられるか、というところにある気がします。
自分の「暫定解」
setoさん、どうもいらっしゃいませ。
件の非常勤職員さんの言葉ですが、その場そのときの発言としての効果を考えれば「愚痴」以上の効果は望めないと思います。
しかし、一人ひとりの声というものを尊重し、議論を重ねることは必要だと思います(ですから、setoさんの発言を歓迎します)。
で、コメントから察するに
上司がダメだからといってその業界全体がダメだと言う言い方をすれば、何を分かった気になってと呆れられますし、不満があるなら部下として提案するのも求められます。
setoさんは円滑な上下関係のある職場にお勤めのようでよろこばしい限りです。が、すべての職場がsetoさんの職場のように常勤も非常勤も屈託なく働ける良好な職場ではないということを知るべきです。(あ、一応ことわっておけば、自分の職場がどうのといった問題ではありませんが)
御承知のとおり、常勤と非常勤のあいだには、賃金など待遇の面で格差が生じていますが、同時に階級差や人間関係においてもいびつな主従関係などを生じていることもまた(setoさんの職場とは無縁のことで御存知ないでしょうが)一部においてあることを指摘しておきます。
私は本来一つのチームにあるべき図書館職員が勤務体制上分化していることは好ましくないと思います。が、現状としてそのような体制が多数存在することから、現状に則した緩和・改善策を考えるべきと思いました。その観点から、
私は既に司書はマネジメントを意識してると思ってました。
と断言するのは少々過大な評価・現状認識だと思います。
なお、
様々な分野の情報を扱う特質から、幅広い分野への好奇心が司書の素質と思っています。
この発言には禿しく同意しますが、
司書でいうスペシャリストとは、特定分野や特化技術ではなく
ぜひお手元の国語辞典をひいてください。
たとえば
う〜ん、貴方のおっしゃる「スペシャリスト」、巷の言い回しとはだいぶ異なるようですね〜
ぜひ貴方のおっしゃる「スペシャリスト」の定義をもう少し詳しくおきかせいただければと思います。
今日はこのへんで。アディオ〜ス!
なお、この種問題について、自分のモットーは次のとおりです
第8 図書館員は、相互の協力を密にして、集団としての専門的能力の向上につとめる。
図書館がその機能を十分に果たすためには、ひとりの図書館員の力だけでなく、職員集団としての力が発揮されなければならない。このためには、図書館員は同一職種内の協調と共に、他職種の役割をも正しく理解し、さらに、地域および全国規模の図書館団体に結集して図書館に働くすべての職員の協力のもとに、それぞれの専門的知識と経験を総合する必要がある。図書館員の専門性は、現場での実践経験と不断の研修及び職員集団の協力によって高められのであるから、図書館員は、経験の累積と専門知識の定着が、頻繁すぎる人事異動や不当配転等によって妨げられないようつとめるべきである。
〜図書館員の倫理綱領(日本図書館協会1980.6.4総会決議)より抜粋
皆様(もちろん、良識の有無は問わない)の御意見ご感想をお願いします!!