無念! 大将首を狙って、体よくかわされた話 〜全国図書館大会第2分科会

はやく書かなければと思いつつも、遅くなってしまうのは、あまりに凹んでいるから。正直ガッカリした。

詳細はid yoshim32さんが
・ で、図書館大会はどうだったのかというと。
 http://d.hatena.ne.jp/yoshim32/20091031/1256990926

で、的確にまとめていただいているから、多くを語る必要はないので助かる。自分の印象というより妄想を書いていこう。

事前に満員札止めが知らされていたので、会場は混雑するかと思い、全体会の帰りにまずは最前列席に荷物(当日渡された資料集が重い…)を置いて、軽食から戻れば、自分の列の前にもい一列増えていて、会場整理が詰めて座るよう指示してまわっている状態。

これだけ大入りとれば、主催者はさぞかし大喜び…かと思えば、運営にあたる図書館政策企画委員会、その委員長はと言えば“極上!!めちゃモテ委員長”状態になってしかるべきだと思うが、表情はさえない。

開会し、冒頭で委員長が“あいさつ兼基調報告兼分科会主旨説明”に立つが
「この第2分科会は定員130名という、図書館大会でも最も広い会場を用意しましたが、本日は満員になりました。関心の高い分科会になっております。」
たくさんの方々、ウエルカムの言葉もなければ
「(この分科会は)図書館政策企画委員会が担当することになりましたが、本来は、指定管理者制度や望ましい基準(来年3月)図書館法改正についての活動をする委員会です。」
と、“職員問題は仕方なくやってやっているんだ”といわんばかりのご挨拶。
“めちゃフテ委員長”
それにしても、図書館政策企画委員会がそういう仕事をしている場所だとは正直シランカッタ。
だんだん話をきいているうちに、不信感や脱力感がこみあげてくる。

今回一番共感をおぼえたのは
「公立図書館で非常勤職員として働くことの利点と限界」を報告した荒川区立日暮里図書館の岩渕健二さんが報告の最後に述べた
「開催趣旨を読んで、愕然としました。今頃になって(この状況を重要な課題として捉え、課題と克服のための)第一歩にすぎないのか。(意見交換をする中で、課題を共有化)とは全然遅いのじゃないですか。」

私自身も“変な方向に進むくらいなら、いっそ話を進めないほうがいいんじゃないかなぁ、この分科会”
なんて思ってもいたが、岩淵さんに言われてしまえば、停止の愚を阻止したくなるではないか。

ここで思い出したのがid.rieronlibraryさんのことで…
このブログに寄せていただいたコメントや
 ・第95回全国図書館大会第二分科会に思うこと
  http://d.hatena.ne.jp/rieronlibrary/20090821/1250866367
に思いをいたせば、“タダですませてなるものか!”と力むことは当然と言える。

なんとか、諸般の事情でこの分科会に来られない多くの同業者のために、なんとか議論や課題を共有化する場を持ちたいと思い…「質問用紙」に記入する。
「議論の深化、情報の共有のために、図書館政策委員会はwebの活用、SNSなどを設置を検討してはどうか」
どの発表者に質問するか、といえば、この分科会全体をとおしての質問であるし、日本図書館協会として組織として取組んでほしいと思うし、また冒頭の基調報告(?)への質問という意味合いも込めて
基調報告:大橋委員長殿
と書く。
これならばrieronlibraryさんたちもドンドン議論に参加できるよな。我ながら名案だ! 委員長の答えやいかに?!
と期待して待っていたら…

発表者:前述の岩渕健二さんが自分の質問を読みあげているッ! しかも端折って…
議論の深化、情報の共有収集のために、図書館政策委員会はwebの活用、SNSなどを設置してはどうか」 
それに対する岩渕さんの答えは

情報を集めることについては、組合をやっているので、いろんな人と知り合うきっかけがある。そこで生の情報がたくさん入ってくる。理念じゃなくて実践的な話が重要。とにかく現場の声を聞く。HPやSNSなんかと違い、生の闘い方が聞けるから、組合の集会などに調べて行って情報を聞くこと!

あーあ。ダメ出しされちゃったよ。しかも委員長指名なのに岩渕さんが答えている。委員長から補足のコメントいただけるかと思ったが、委員長腕組みで口をへの字に結んだまま、次の質問に行ってしまった。
“めちゃボケ!!委員長”
(ここでの岩渕さんの答えについては、他にも考えることあって、別の機会で話す。)
質問を丸投げしたうえ、その内容にも修正のにおいがうかがえるのが悲しかった。(まぁ、時間の都合で端折ったのだと思いたいが…)
無念! 大将首を取ろうとして果たせなかった足軽とはこのことかかなぁ。別に功名を上げるつもりはないんだけど…

帰りの電車でエビスビールを飲みながら考えた。
委員長、最後の“まとめ”で、
日本図書館協会として、指定管理者制度公共図書館にはなじまないのではないか。こういう見解を日図協として出すこと自体、大変踏み込んだことであったわけですが…」
と、自らの“勇気ある一歩”を自画自賛して、さらにこっちの神経を逆なでしたわけですが…

が、しかし…
委員長のお考えとは裏腹に、委託・指定管理者制度はどんどん進んでいる。彼としても現状への無力感・敗北感はあったと思う。そう考えれば壇上での江沢民と張り合えるくらいの不機嫌さも理解できるというもの。
同時に、海老フライの尾の部分を食いちぎれなかった、逃げられたような思いは断ち難い…

結局、自分が狙った「大将首」とは「大正エビ」にすぎなかったと思う。しかも(フテ)腐ったヤツ。
それに対し、こちとらやはり“腐っても鯛”。鯛でエビは釣れないことを結論として終わろう