図書館利用は忍耐が必要だ。はじめて気がついた!

夏期休暇をとりました。
今回は電子出版とその周辺について自分なり調べてみたいところありまして、図書館をひさしぶりに利用者として図書館に足を向けました*1
もっともかつての勤務していた営業所とその本店営業部には、いろいろメンドー(質問ぜめ・仕事手伝わされる・グチを聴かされる)が予想されるので、近所の都道府県立図書館へ。
今回はしっておきたい(というほどのものでもありませんが)データ・統計を調べるのが目的でしたから、一階の一般書架はスルー。二階の調査相談コーナーに直行。
さすがは、都道府県立図書館。あまりにもあっさりと目的の書架から望みの情報にアプローチでき、たのはいいので感動したのですが、とはいえ、数か月前は自分、これでメシ食っていたんだな…とようやく思い返して思わず苦笑いしてしまいました。コピー申込書に記入。古巣ではないアウェーとはいえ、申込書記載に不備はあってはならないと思うし、住所氏名を記入しなければならないから、妙に力がはいったりしてしまいます。
模範的利用者としてふるまおうと、資料の該当ページにしおりをはさみこみ、記入した申込書を上に乗せて、相手(職員)の方に差し出すと、当の職員の方は選定作業中だったのでしょうか。TRCの「週刊新刊全件案内」(おお、これもまた懐かしい!)に目を落としたまま、左手でコピー機を指差しして、
「あとで、枚数だけ教えてください」
ほほう、なるほど指差す方向にはコインコピー機がある。
“昔は職員が一枚一枚コピーしていたなぁ…”
コピー機を使用後、件の職員にコピーを提示して、
「お確かめください…こちらの本は何枚で…」
と、つい昔の仕事のやり方で正確に提示して確認を求めようとしたら、
「合計の枚数だけ言ってくれればいいんです!」
と、ピシャリ。覆いかぶせるように職員がいう。ナルホド、これが現代流なのか…
しばらくして、もう1冊コピーとりたい個所がでたので、再び申込書書いて、先ほどのカウンターに出すと、
今度は、さっき自分が提出した申込書をヒラヒラさせて、
「申込書はこちらに追加してください! 管理上困りますから…」
“管理上困る”とはいうけど、いったいなにを管理しているのか?
大いに気になるけど、余分な口をはさんでも仕方のない(メンドーな割に利益のない)ことであることは自明の理。
それにしても、先ほどの女史、「週刊新刊全件案内」をずいぶん丹念に読んでいるとみえて、あまりレファレンスに関係ないような“ストック・ブックス”の593から595までしか進んでいなかったねぇ…
せっかくですので、閲覧席に座り、先ほどのデータをあれこれいじっているうちに、気がついたのだが、
閲覧席の多くがリュックや書類カバンを持ち込んでいることが妙に気になりはじめて、同時に隣の学生はコカ・コーラのペットボトルを持ち込んでたり*2(他にも多数)、している。たしか、調査相談室は筆記用具以外原則持ち込み禁止というのが、かつての常道だったのにと思い、自分もノートとクリアファイル、付箋とペン以外、ロッカーに預けてきたのだが、これってやはり「時代遅れ」
なのかと落ち込みもしました。
滞在2時間あまり、この間職員らしき人間が巡回した気配はなく、利用者に注意していた場面も目にしなかった。いまの図書館はフリー=お客様本位なのだろうか、ありがたいことです。
帰りがけ、掲示をみると、
「カバン・飲食物・携帯電話・持込み禁止」
と大書してあった。
おまけに、そのサインの裏側には、
「盗難禁止」
とあり、さる地元紙の切り抜きのコピーが添えられてあった。
その内容は当該の都道府県立図書館で年間数百冊もの「盗難」があることを報じた記事。
これはまずいだろうな。

  1. 怒りっぽい利用者は、自分たちが容疑者扱いされていると感じるだろうし
  2. モラルのない利用者は「その手があったか!」とほくそ笑む
  3. 良識ある都道府県民は税金の使途に嘆く

今日の結論
「図書館はモラルをもちつつもおおらかな人、あるいは忍耐強い人」
以外行ってはいけない場所である、ということ。

*1:先月は“横浜市内図書館的施設ツアー&図書館をネタに飲む会@横浜”に参加し、横浜市立中央図書館をたずねましたが、あれはあくまで「見学」ということで

*2:このエントリ読んだid:min2-flyさんの心中を思えばペプシでなくてよかったと切に思った